专利摘要:
本発明は、インスリン様成長因子/インスリン様成長因子結合タンパク質錯体の検出のための抗(ポリエチレングリコール)抗体及び抗ジゴキシゲニン抗体を用いたペグ化インスリン様成長因子の決定のための免疫アッセイを報告する。
公开号:JP2011516843A
申请号:JP2011502278
申请日:2009-03-31
公开日:2011-05-26
发明作者:シャウブマー,アンドレアス;シュライペン,ユリア;シュロットハウアー,ティルマン;ラング,クルト
申请人:エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲーF. Hoffmann−La Roche Aktiengesellschaft;
IPC主号:G01N33-53
专利说明:

[0001] 本発明は、免疫アッセイの分野にあり、より正確には、ペグ化インスリン様成長因子とインスリン様成長因子結合タンパク質の錯体の形成及び決定による、ペグ化インスリン様成長因子の検出及び定量化のための免疫アッセイを報告する。]
[0002] 発明の背景
インスリン様成長因子I及びII(IGF I及びIGF II)は、ホルモン、成長因子、及び神経ペプチドのインスリンスーパーファミリーのメンバーであり、その生物学的作用は、細胞表面レセプター(例、インスリン様成長因子Iレセプター又はインスリン様成長因子IIレセプター)への結合を通じて達成される。インスリン様成長因子及び成長ホルモン(GH)軸は、胎児及び小児の身体的成長を調節する際に大きな役割を果たす。数十年間の基礎及び臨床研究によって、それが新生物成長の維持において決定的であることが実証されてきた(Khandwala, H. M., et al., Endocr. Rev. 21 (2000) 215-244)。インスリン様成長因子の作用は、インスリン様成長因子のトランスポーターとして作用し、分解からそれらを保護し、レセプターへのそれらの結合を限定又は阻害し、生物学的に不活性であるインスリン様成長因子の「貯蔵庫」を維持するインスリン様成長因子結合タンパク質(IGFBP)により調節される(Martin, J. L., and Baxter, R. C., IGF binding proteins as modulators of IGF actions, in Rosenfeld, R. G., and Roberts, C. T. (eds.), The IGF system, Molecular Biology, Physiology, and Clinical Applications (1999), Humana Press, Totowa, 227-255; Jones, J. L., and Clemmons, D. R., Endocr. Rev. 12 (1995) 10-21; Khandwala, H. M., et al., Endocr. Rev. 21 (2000) 215-244; Hwa, V., et al., The IGF binding protein superfamily, in Rosenfeld, R. G., and Roberts, C. T. (eds.), The IGF system, Molecular Biology, Physiology, and Clinical Applications (1999), Humana Press, Totowa, pp.315 327)。実際に、腫瘍組織上でのインスリン様成長因子システムにより媒介される応答の各レベル(IGF、IGFBP、IGFレセプター)は、治療的アプローチにおいて標的化することができる(Khandwala, H. M., et al., Endocr. Rev. 21 (2000) 215-244; Fanayan, S., et al., J. Biol. Chem. 275 (2000) 39146-39151; Imai, Y., et al., J. Biol. Chem. 275 (2000) 18188-18194)。インスリン様成長因子結合タンパク質3が、インスリン様成長因子非依存性の抗増殖効果及びアポトーシス促進性効果を有することも、本明細書において言及すべきである(Wetterau, L. A., et al., Mol. Gen. Metab. 68 (1999) 161-181; Butt, A. J., et al., J. Biol. Chem. 275 (2000) 39174-39181)。ヒトインスリン様成長因子Iは、インスリンと構造的に関連する循環ホルモンである。インスリン様成長因子Iは、従来から、末梢組織上の成長ホルモンの作用の主なメディエータと見なされている。インスリン様成長因子Iは、70のアミノ酸からなり、ソマトメジンCとも呼ばれ、SwissProt No. P01343により定義される。使用、活性、及び産生が、例えば、le Bouc, Y., et al., FEBSLett. 196 (1986) 108-112; de Pagter-Holthuizen, P., et al., FEBS Lett. 195 (1986) 179-184; Sandberg Nordqvist, A. C., et al., Brain Res. Mol. Brain Res. 12 (1992) 275-277; Steenbergh, P. H., et al., Biochem. Biophys. Res. Commun. 175 (1991) 507-514; Tanner, J. M., et al., Acta Endocrinol. (Copenhagen) 84 (1977) 681-696; Uthne, K., et al., J. Clin. Endocrinol. Metab. 39 (1974) 548-554;EP 0 123 228;EP 0 128 733;US 5,861,373;US 5,714,460;EP 0 597 033;WO 02/32449;WO 93/02695において言及されている。]
[0003] インスリン様成長因子I機能の調節は、非常に複雑である。循環中では、わずか0.2%〜1.0%の限界レベルのインスリン様成長因子Iが、遊離の形態で存在するのに対し、大部分がインスリン様成長因子結合タンパク質に結合しており、それらはインスリン様成長因子に対して非常に高い親和性を有し、インスリン様成長因子I機能を調節する。因子は、インスリン様成長因子Iを放出する機構、例えば、プロテアーゼによるインスリン様成長因子結合タンパク質のタンパク質分解などにより局所的に遊離させることができる。]
[0004] インスリン様成長因子Iは、発生中の脳及び成熟脳においてパラクリン的な役割を果たす(Werther, G. A., et al., Mol. Endocrinol. 4 (1990) 773-778)。インビトロ試験では、インスリン様成長因子Iが、CNSにおけるいくつかの型のニューロンのための強力な非選択的な刺激ホルモンであることが示されている(Knusel, B., et al., J. Neurosci. 10(1990) 558-570;Svrzic, D., and Schubert, D., Biochem. Biophys. Res. Commun. 172 (1990) 54-60):ドーパミン作動性ニューロン(Knusel, B., et al., J. Neurosci. 10 (1990) 558-570)及びオリゴデンドロサイト(McMorris, F. A., and Dubois-Dalcq, M., J. Neurosci. Res. 21 (1988) 199-209; McMorris, F. A., et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 83 (1986) 822-826; Mozell, R. L., and McMorris, F. A., J. Neurosci. Res. 30 (1991) 382-390))を含む。US 5,093,317では、コリン作動性神経細胞の生存が、インスリン様成長因子IIの投与により増強されることが言及されている。インスリン様成長因子Iは、末梢神経の再生を刺激し(Kanje, M., et al., Brain Res. 486 (1989) 396-398)、オルニチンデカルボキシラーゼ活性を増強すること(US 5,093,317)がさらに公知である。US 5,861,373及びWO 93/02695には、活性濃度のインスリン様成長因子I及び/又はその類似体を患者の中枢神経系において増加させることにより、グリア及び/又は非コリン作動性神経細胞に主に影響を及ぼす中枢神経系の損傷又は疾患を処置する方法が言及されている。WO 02/32449は、哺乳動物の鼻腔に、治療的有効量のインスリン様成長因子I又はその生物学的に活性な変異体を含む薬学的組成物を投与することによる、哺乳動物の中枢神経系における虚血性障害を縮小又は予防するための方法を目的としている。インスリン様成長因子Iは、鼻腔を通じて吸収され、虚血性事象に関連する虚血性障害を縮小又は予防するために有効な量で、哺乳動物の中枢神経系に輸送される。EP 0 874 641では、中枢神経系において神経障害を処置又は予防するための薬物の製造のためのインスリン様成長因子I又はインスリン様成長因子IIの使用が報告されている。]
[0005] 遊離インスリン様成長因子Iの脳及び血清濃度の低下は、散発性及び家族性アルツハイマー病の病変形成に関連付けられてきた。さらに、インスリン様成長因子Iは、Aβ誘発性の神経毒性に対してニューロンを防御する(Niikura, T., et al., J. Neurosci. 21 (2001) 1902-1910; Dore, S., et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 94 (1997) 4772-4777; Dore, S., et al., Ann. NY Acad. Sci. 890 (1999) 356-364)。近年、末梢に投与されたインスリン様成長因子IIが、ラット及びマウスにおいて脳Aβ濃度を低下させることが可能であることが示された(Carro, E., et al., Nat. Med. 8 (2002) 1390-1397)。さらに、この試験では、トランスジェニックADマウスモデルにおいて、長期のインスリン様成長因子I処置によって脳アミロイド斑負荷が有意に低下することが実証された。これらのデータは、インスリン様成長因子Iが、Aβを脳から消去することにより、脳Aβ濃度及び斑関連の脳認知症を低下させることができるとの考えを強く裏付けている。]
[0006] インスリン様成長因子I及びインスリン様成長因子IIは、それぞれ70及び67のアミノ酸の67%同一である一本鎖ポリペプチドであり、インスリンと約40%の配列同一性及び推定構造ホモロジーを共有している。インスリン様成長因子の最初の29の残基は、インスリンのB鎖と相同であり(B領域、1〜29)、プロインスリンのCペプチドと類似である12の残基(C領域、30〜41)、及びインスリンのA鎖と相同である21残基の領域(A領域、42〜62)が続く。カルボキシ末端のオクタペプチド(D領域、63〜70)は、インスリン及びプロインスリンにおいて対応物を有さない(Murray-Rust, J., et al., BioEssays 14 (1992) 325-331; Baxter, R. C., et al., J. Biol. Chem. 267 (1992) 60-65)。インスリン様成長因子は、C領域が、翻訳後に、タンパク分解性に除去されない、インスリンスーパーファミリーの唯一のメンバーである。]
[0007] インスリン様成長因子結合タンパク質(インスリン様成長因子結合タンパク質1〜6)は、216〜289残基のタンパク質であり、例えば、成熟インスリン様成長因子結合タンパク質5は252の残基からなる(Wetterau, L. A., et al., Mol. Gen. Metab. 68 (1999) 161-181;総説については、例えば、Rajaram, S., et al., Endocr. Rev. 18 (1997) 801-831を参照のこと)。全てのインスリン様成長因子結合タンパク質は、共通のドメイン構成を共有している。最も高い保存が、N末端(残基1〜約100)及びC末端(残基170から)システインリッチドメインにおいて見出される。12の保存システインがN末端ドメインにおいて、6つがC末端ドメインにおいて見出される。中央の弱く保存された部分(Lドメイン)は、特異的プロテアーゼのための切断部位の大半を含む(Chernausek, S. D., et al., J. Biol. Chem. 270 (1995) 11377-11382)。インスリン様成長因子結合タンパク質のいくつかの異なるフラグメントが、今までに記載されており、生化学的に特性付けされてきた(Mazerbourg, S., et al., Endocrinology 140 (1999) 4175-4184)。突然変異誘発試験によって、高親和性インスリン様成長因子結合部位がN末端ドメイン中に位置していること(Wetterau, L. A., et al., Mol. Gen. Metab. 68 (1999) 161-181; Chernausek, S. D., et al., J. Biol. Chem. 270 (1995) 11377-11382)、及び、少なくともインスリン様成長因子結合タンパク質3及びインスリン様成長因子結合タンパク質2が2つの結合決定基を含み、1つがN末端ドメイン中に、1つがC末端ドメイン中にあること(Wetterau, L. A., et al., Mol. Gen. Metab. 68 (1999) 161-181)が示唆されている。近年、インスリン様成長因子に、インスリン様成長因子結合タンパク質よりも低い親和性で結合する、一群のインスリン様成長因子結合タンパク質関連タンパク質(IGFBP−rP)が記載されている(Hwa, V., et al., The IGF binding protein superfamily in Rosenfeld, R. G., and Roberts, C. T. (eds.), The IGF system, Molecular Biology, Physiology, and Clinical Applications (1999), Humana Press, Totowa, pp.315-327)。インスリン様成長因子結合タンパク質及びIGFBP−rPは、高度に保存されたシステインリッチN末端ドメインを共有しており、それは、インスリン様成長因子へのそれらの結合及びインスリンに対する高親和性結合を含む、いくつかの生物学的作用のために決定的であると思われる(Hwa et al., 1999)。インスリン様成長因子結合タンパク質3のN末端フラグメント(例えば、血漿中消化により生成される)もインスリンに結合し、そのため、生理学的にインスリン作用と関連する可能性が高い。N末端ドメインを越えると、インスリン様成長因子結合タンパク質とIGFBP−rPの間には配列類似性が欠如している。]
[0008] 発明の概要
本発明の第1の局面は、捕捉抗体及びトレーサー抗体を含むペグ化インスリン様成長因子の検出のための免疫アッセイであって、それにおいて捕捉抗体はモノクローナル抗(ポリエチレングリコール)抗体であり、トレーサー抗体はモノクローナル抗ジゴキシゲニン抗体であり、ペグ化インスリン様成長因子はジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質との錯体として検出され、それにより、ペグ化インスリン様成長因子及びジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質のインキュベーション工程が、室温で12〜24時間であり、ジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質の濃度が5.0μg/ml以下である。]
[0009] 一実施態様において、抗(ポリエチレングリコール)抗体を固相に抱合させて、抗ジゴキシゲニン抗体を検出可能な標識に抱合させる。別の実施態様において、抱合は化学的抱合である。さらなる実施態様において、検出可能な標識は、酵素、抗原、蛍光基、化学発光基、及び金属キレート錯体より選択される。さらなる実施態様において、ペグ化インスリン様成長因子は、配列番号1のインスリン様成長因子I又はそのペグ化変異体である。さらなる実施態様において、ペグ化インスリン様成長因子はモノペグ化されている。さらに別の実施態様において、インスリン様成長因子結合タンパク質は、インスリン様成長因子結合タンパク質3、インスリン様成長因子結合タンパク質4、又はインスリン様成長因子結合タンパク質5である。さらなる実施態様において、本発明の免疫アッセイは、ペグ化インスリン様成長因子及びジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質のインキュベーション工程が18〜22時間、好ましくは20時間であることを特徴とする。さらなる実施態様において、本発明の免疫アッセイは、ペグ化インスリン様成長因子及びジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質のインキュベーション工程が、0.1〜5.0μg/ml、又は0.1μg/ml〜1.0μg/mlのジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質の濃度を用いることを特徴とする。]
[0010] 本発明の第2の局面は、サンプル中のペグ化インスリン様成長因子の決定のための方法であって、以下の工程:
a)分析すべきサンプルを提供すること、
b)固相に抱合させた抗(ポリエチレングリコール)抗体をサンプルとインキュベートし、抗(ポリエチレングリコール)抗体/ペグ化インスリン様成長因子錯体を形成すること、
c)b)において形成された錯体をジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4とインキュベートし、b)において形成された錯体を含む第2の錯体を室温で12〜24時間にわたり形成すること(ジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4の濃度は5.0μg/ml以下である)、
d)c)において形成された錯体を西洋ワサビペルオキシダーゼ抱合抗ジゴキシゲニン抗体とインキュベートし、c)において形成された錯体を含む第3の錯体を形成すること、
e)d)において形成された錯体をABTSとインキュベートすることにより、及び、着色産物の形成の検出によりペグ化インスリン様成長因子を決定すること
を含む。]
[0011] 方法の一実施態様において、洗浄工程は、工程b)、及び/又はc)、及び/又はd)後に実施する。一実施態様において、ペグ化インスリン様成長因子は、ペグ化インスリン様成長因子I又はそのペグ化変異体である。別の実施態様において、ペグ化インスリン様成長因子及びジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4のインキュベーション工程は、18〜22時間である。さらなる実施態様において、ペグ化インスリン様成長因子及びジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4のインキュベーション工程が、0.1μg/ml〜5.0μg/mlのジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4の濃度を用いる。]
[0012] 本発明の第3の局面は、サンプル中でのペグ化インスリン様成長因子I又はそのペグ化変異体の量の定量的決定のための方法であって、以下の工程:
a)分析すべきサンプルを提供すること、
b)定義された、しかし、異なる量のペグ化インスリン様成長因子Iを各々が含む、少なくとも2つの参照サンプルを提供すること、
c)固相に抱合させた抗(ポリエチレングリコール)抗体を、サンプルと、及び、異なる量のペグ化インスリン様成長因子Iを含む少なくとも2つの参照サンプルと別々にインキュベートし、抗(ポリエチレングリコール)抗体/ペグ化インスリン様成長因子錯体を形成すること、
d)c)においてサンプル及び参照サンプルの各々において形成された錯体を、ジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4と別々にインキュベートし、c)において形成された錯体を含む第2の錯体を形成すること(それにより、ジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4とのインキュベーションは、室温で12〜24時間であり、ジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4の濃度は5.0μg/ml以下である)、
e)d)においてサンプル及び参照サンプルの各々において形成された錯体を、西洋ワサビペルオキシダーゼ抱合抗ジゴキシゲニン抗体と別々にインキュベートし、d)において形成された錯体を含む第3の錯体を形成すること、
f)e)においてサンプル及び参照サンプルの各々において形成された錯体をABTSと5〜15分間にわたり別々にインキュベートすることにより、及び、形成された着色産物の量を決定すること、
g)サンプル中のペグ化インスリン様成長因子I又はそのペグ化変異体の量を、参照サンプル中の形成された着色産物の量に基づいて算出された検量線を用いて定量的に決定すること
を含む。]
[0013] 本発明の第4の局面は、ペグ化インスリン様成長因子又はそのペグ化変異体が投与された患者の経過観察のための本発明の方法の使用である。]
[0014] 本発明の局面の一実施態様は、捕捉抗体が、固相に抱合される抗体部位において異なる抗(ポリエチレングリコール)抗体の少なくとも2つを含む抗(ポリエチレングリコール)抗体の混合物であること、及び、トレーサー抗体が、検出可能な標識に抱合される抗体部位において異なる抗ジゴキシゲニン抗体の少なくとも2つを含む抗ジゴキシゲニン抗体の混合物であることである。さらなる実施態様において、抗体のその抱合パートナーへの抱合は、N末端基及び/又はεアミノ基(リジン)、異なるリジンのεアミノ基、抗体のアミノ酸骨格のカルボキシ、スルフヒドリル、ヒドロキシ、及び/又はフェノール官能基、及び/又は抗体の炭水化物構造の糖アルコール基を介した化学結合により実施される。本発明の局面の一実施態様において、捕捉抗体の混合物又はトレーサー抗体の混合物は、アミノ基を介して、及び、炭水化物構造を介して、それらの抱合パートナーに抱合された各抗体を含む。さらなる実施態様において、固相への捕捉抗体の抱合は、受動吸着により、又は、特定の結合対を介して実施される。本発明の一実施態様において、特定の結合対(第1成分/第2成分)は、ストレプトアビジンもしくはアビジン/ビオチン、又は抗体/抗原、又はレクチン/ポリサッカリド、又はステロイド/ステロイド結合タンパク質、又はホルモン/ホルモンレセプター、又は酵素/基質、又はIgG/プロテインAもしくはGより選択される。別の実施態様において、捕捉抗体はビオチンに抱合させ、固相への抱合は、固定化されたアビジン又はストレプトアビジンを介して実施される。別の実施態様において、捕捉抗体は、IgMクラスの抗(ポリエチレングリコール)抗体である。本発明の局面のさらに別の実施態様において、トレーサー抗体は、特定の結合対を介して、検出可能な標識に抱合される。本発明の局面の別の実施態様は、捕捉抗体とトレーサー抗体の比率が1:10〜50:1(比率は抗体分子の比率を意味しており、異なりうる抱合体の分子量とは無関係である)である。]
[0015] 本発明の別の局面は、サンプル中のペグ化インスリン様成長因子I又はそのペグ化変異体の決定のためのキットであって、以下:
a)ストレプトアビジンコーティングされたマイクロタイタープレート、
b)ビオチンに抱合された抗(ポリエチレングリコール)抗体、
c)西洋ワサビペルオキシダーゼに抱合された抗ジゴキシゲニン抗体、
d)ジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4、
e)ABTS
を含む。]
[0016] 一実施態様において、b)及びc)における抗体はモノクローナル抗体である。別の実施態様において、b)における抗体はIgMクラスの抗体であり、c)における抗体はIgGクラスの抗体である。]
[0017] 発明の詳細な説明
本発明は、捕捉抗体又はトレーサー抗体を使用することによる、ペグ化インスリン様成長因子又はそのペグ化変異体の決定のための免疫アッセイを目的としており、それにおいて、捕捉抗体は抗(ポリエチレングリコール)抗体であり、トレーサー抗体は抗ジゴキシゲニン抗体であり、それにおいて、ペグ化インスリン様成長因子は、ペグ化インスリン様成長因子とインスリン様成長因子結合タンパク質の間に形成される錯体として決定され、それにより、ペグ化インスリン様成長因子及びジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質のインキュベーション工程が、室温で12〜24時間であり、ジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質の濃度が5.0μg/ml以下である。]
[0018] 免疫アッセイは当業者に周知である。そのようなアッセイを行うための方法ならびに実際の適用及び手順は、関連する教科書においてまとめられている。関連する教科書の例は、Tijssen, P., Preparation of enzyme-antibody orotherenzyme-macromolecule conjugates("Practice and theory of enzyme immunoassays" (1990), 221-278, Eds. R. H. Burdon and v. P. H. Knippenberg, Elsevier, Amsterdam)及び免疫学的検出方法を扱っている"Methods in Enzymology"(Eds. S. P. Colowick, N. O. Caplan, Academic Press)の様々な巻、特に第70、73、74、84、92、及び121巻である。]
[0019] 抗体は、タンパク質として、多くの反応性成分、例えば、アミノ基(リジン、アルファ−アミノ基)、チオール基(シスチン、システイン、及びメチオニン)、カルボン酸基(アスパラギン酸、グルタミン酸)、及び糖アルコール基などを含む。これらを、結合パートナー、例えば表面、タンパク質、ポリマー(例えば、PEG、セルロース、又はポリスチロールなど)、酵素、又は結合対のメンバーへの共役のために用いることができる(例、Aslam M., and Dent, A., Bioconjugation MacMillan Ref. Ltd. (1999) 50-100を参照のこと)。]
[0020] タンパク質の最も共通の反応性基の1つは、アミノ酸リジンの脂肪族εアミンである。一般的に、ほぼ全ての抗体が大量のリジンを含む。リジンアミンはpH8.0(pKa=9.18)以上で適度に良い求核剤であり、従って、様々な試薬と容易かつきれいに反応し、安定な結合を形成する。抗体における別の共通の反応基は、硫黄含有アミノ酸シスチン及びその還元産物であるシステイン(又はハーフシスチン)からのチオール残基である。システインは遊離チオール基を含み、それはアミンよりも求核性であり、一般的に、タンパク質中の最も反応性の官能基である。チオールは、一般的に、中性pHで反応性であり、従って、アミンの存在において他の分子に選択的に共役することができる。遊離スルフヒドリル基は比較的反応性であるため、これらの基を伴うタンパク質は、しばしば、それらと、それらの酸化型で、ジスルフィド基又はジスルフィド結合として存在する。シスチン及びシステインに加えて、一部のタンパク質は、また、アミノ酸メチオニンを有し、それはチオエーテル結合中に硫黄を含んでいる。文献では、いくつかのチオラート架橋試薬、例えばトラウト(Traut)試薬(2−イミノチオラン)、スクシンイミジル(アセチルチオ)アセテート(SATA)、又はスルホスクシンイミジル6−[3−(2−ピリジルジチオ)プロピオンアミド]ヘキサノエート(スルフォ−LC−SPDP)などの使用が報告されており、複数のスルフヒドリル基を、反応性アミノ基を介して導入する効率的な方法が提供されている。反応性エステル、特にN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)エステルは、アミン基の修飾のために最も共通して用いられる試薬の1つである。水性環境中での反応のための最適pHは、pH8.0〜9.0である。イソチオシアネートはアミン修飾試薬であり、タンパク質とチオ尿素結合を形成する。それらは、水溶液(最適には、pH9.0〜9.5)中でタンパク質のアミンと反応する。アルデヒドが、穏やかな水性条件下で、脂肪族アミン及び芳香族アミン、ヒドラジン、ならびにヒドラジドと反応し、イミン中間体(シッフ塩基)を形成する。シッフ塩基は、弱又は強還元剤(例えば水素化ホウ素ナトリウム又はシアノ水素化ホウ素ナトリウムなど)を用いて選択的に還元され、安定なアルキルアミン結合を得ることができる。アミンを修飾するために使用されてきた他の試薬は、酸無水物である。例えば、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)は、2つのアミン反応性無水物基を含む二官能性キレート剤である。それは、タンパク質のN末端基及びεアミン基と反応し、アミド結合を形成することができる。無水物環が開環し、配位錯体中の金属に堅く結合することができる多価の金属キレートアームが作製される。]
[0021] 抗体中の別の共通の反応基は、カルボン酸(アスパラギン酸、グルタミン酸)である。タンパク質は、C末端の位置ならびにアスパラギン酸及びグルタミン酸の側鎖内にカルボン酸を含む。抱合のために、カルボン酸基は、通常、水溶性カルボジイミドの使用により反応性エステルに変換され、求核試薬、例えばアミン、ヒドラジド、又はヒドラジンなどと反応させる。アミン含有試薬は、タンパク質上の他のアミンの存在において活性化カルボン酸と選択的に反応するために、弱塩基性であるべきである。タンパク質架橋は、pHが8.0を超えて上昇した際に生じうる。]
[0022] 過ヨウ素酸ナトリウムを使用し、炭水化物内の糖のアルコール部分をアルデヒドに酸化することができる。各アルデヒド基は、アミン、ヒドラジド、又はヒドラジンと反応することができ、カルボン酸について記載した通りである。炭水化物成分は、抗体の結晶化可能フラグメント(Fc)上で見出されるため、抱合は、抗原結合部位から離れた炭水化物の部位特異的修飾を通じて達成することができる。]
[0023] チオール試薬は、タンパク質上のチオール基と共役し、チオエーテル共役産物を形成する試薬である。これらの試薬は、弱酸性又は中性のpHで迅速に反応し、従って、アミン基の存在において選択的に反応することができる。ハロアセチル誘導体(例、ヨードアセトアミド)は、チオエーテル結合を形成し、チオール修飾のための試薬である。抗体において、反応は、内因的に存在する、又は、抗体の様々な位置でのシステインのジスルフィドの還元に起因するシステイン基で起こる。さらに有用な試薬はマレイミドである。マレイミドとチオール反応性試薬との反応は、本質的に、ヨードアセトアミドと同じである。マレイミドは、弱酸性から中性のpHで迅速に反応する。]
[0024] アミン、ヒドラジド、及びヒドラジンは、アルデヒド及びカルボン酸反応性試薬(アミド、ヒドラゾン、アルキルアミン結合の形成)である。アミン、ヒドラジド、及びヒドラジンを、水溶性カルボジイミドによるカルボキシル基の活性化後、タンパク質のカルボン酸に共役させることができる。アミン含有試薬は弱塩基性でなければならず、それは、リジンのより高い塩基性のεアミンの存在においてカルボジイミド活性化タンパク質と選択的に反応し、安定なアミド結合を形成する。アルデヒド基(抗体上の炭水化物残基の過ヨウ素酸酸化により抗体上で生成されうる)との反応において、シッフ塩基の中間体が形成され、それは、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(弱及び選択的)又は水素化ホウ素ナトリウム(強)水溶性還元剤を用いた中間体の還元を通じてアルキルアミンに還元されうる。]
[0025] 本発明内で使用される「免疫アッセイ」という用語は、免疫学的決定方法、即ち、インビトロ方法を示す。免疫アッセイを用いて、サンプル中でのペグ化インスリン様成長因子又はそのペグ化変異体の存在及び/又は量の直接的決定が可能である(例、The Immunoassay Handbook, edited by David Wild, M Stockton Press, 1994を参照のこと)。一般的に、免疫アッセイは、サンプル中の分析すべき分子に特異的に結合する1つ又はそれ以上の、一実施態様において、2つの異なる結合分子を含む。一実施態様において、本発明の免疫アッセイは、ペグ化インスリン様成長因子上の異なる非重複エピトープに結合する2つの異なる抗体を含む。別の実施態様において、本発明の免疫アッセイは、ペグ化インスリン様成長因子又はそのペグ化変異体に特異的に結合する1つの抗体及び検出すべき分子の非重複エピトープに結合する1つの分子を含む。検出目的のために、結合分子の少なくとも1つを、検出可能な標識(例、ラジオアイソトープ、酵素、又は色素(放射性崩壊により検出できる)、酵素触媒される色産生、蛍光の産出もしくは阻害、又は化学発光産出を含む)を用いて標識する。免疫学的決定方法は、例えばラジオイムノアッセイ(RIA)、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)、蛍光免疫アッセイ(FIA)、及び化学発光アッセイ(CLA)などの方法を含む。本発明の免疫アッセイは、一実施態様において、異種免疫アッセイである。そのようなアッセイにおいて、分析すべきサンプル中に存在する非結合分子を、捕捉抗体及び分析物(固相に結合している)を含む錯体から除去することが可能である。分離は、遠心分離、ろ過、磁気分離、固相からのサンプル液の吸引により実施することができ、一実施態様において、バッファーを用いた固相結合錯体の洗浄を繰り返すことが続く。一実施態様において、免疫アッセイはサンドイッチ免疫アッセイである(例、Immunochemistry of Solid-Phase Immunoassay, John E. Butler,CRCPress, 1991を参照のこと)。この免疫アッセイにおいて、ペグ化インスリン様成長因子を、第1工程において、ペグ化インスリン様成長因子の第1エピトープに特異的に結合した固相固定化抗体に結合させる。錯体の形成後、サンプルを除去し、錯体をバッファーで繰り返し洗浄する。その後、ペグ化インスリン様成長因子のエピトープ(第1エピトープに対する非重複エピトープである)に結合する検出分子を、錯体に加える。検出分子は、一般的に、検出可能な標識に、直接的に(例、蛍光基、放射性標識、又は金属キレートに)又は間接的に(例、結合対の第1パートナーに)抱合される。ペグ化インスリン様成長因子は、抗体と検出分子の間で「サンドイッチ」される。2回目の洗浄工程を実施して、非結合検出分子を除去してよい。最後に、検出可能な標識を、適した検出剤を用いて検出する。免疫アッセイ及び本発明の方法の一実施態様において、抗体は(ポリエチレングリコール)部分に結合し、検出分子は、ペグ化インスリン様成長因子又はそのペグ化変異体のインスリン様成長因子部分に結合する。]
[0026] 本願内で使用する「サンプル」という用語は、限定はされないが、生きている物又は過去に生きていた物からの任意の量の物質を示す。そのような生きている物は、限定はされないが、ヒト、マウス、サル、ラット、ウサギ、及び他の動物を含む。一実施態様において、本発明の免疫アッセイ又は方法におけるサンプルは、マウス、ラット、イヌ、カニクイザル、又はヒトから得られる。別の実施態様において、本発明の免疫アッセイ又は方法におけるサンプルは、カニクイザル又はヒトからである。そのようなサンプルは、限定はされないが、個体からの全血、血清、又は血漿を含み、それらは臨床ルーチンにおけるサンプルの最も広く使用される供給源である。]
[0027] 本願内で使用する「固相」という用語は、非液体物質を示し、例えばポリマー、金属(常磁性粒子、強磁性粒子)、ガラス、及びセラミックなどで作られた粒子(微粒子及びビーズを含む);ゲル物質、例えばシリカゲル、アルミナゲル、及びポリマーゲルなど;毛細管(ポリマー、金属、ガラス、及び/又はセラミックで作られうる);ゼオライト及び他の多孔物質;電極;マイクロタイタープレート;固体条片;及びキュベット、チューブ、又は他の分光計サンプル容器を含む。アッセイの固相成分は、アッセイが接触しうる不活性な固体表面とは、「固相」がその表面上に少なくとも1つの成分を含む点で区別され、それはアッセイにおいて使用される捕捉分子と接触することが意図されている。固相は、固定成分、例えばチューブ、条片、キュベット、又はマイクロタイタープレートなどでよく、又は、非固定成分、例えばビーズ及び微粒子などでよい。微粒子は、また、均質アッセイフォーマットのための固相として使用することができる。タンパク質及び他の物質の非共有結合的又は共有結合的な付着を可能にする様々な微粒子を使用してよい。そのような粒子は、ポリマー粒子、例えばポリスチレン及びポリ(メチルメタクリル酸)など;金粒子、例えば金ナノ粒子及び金コロイドなど;ならびにセラミック粒子、例えばシリカ、ガラス、及び金属酸化物の粒子を含む。例えば、Martin, C. R., et al., Analytical Chemistry-News & Features (1998) 322A-327Aを参照のこと。本発明の免疫アッセイのための固体支持体は、最先端技術において広く記載されている(例、Butler, J. E., Methods22 (2000) 4-23を参照のこと)。]
[0028] 色素原(蛍光基又は発光基及び色素)、酵素、NMR活性基又は金属粒子、ハプテン(例、ジゴキシゲニン)は、「検出可能な標識」の例である。検出可能な標識は、また、光活性化架橋基(例、アジド基又はアジリン基)でありうる。電気化学発光により検出することができる金属キレートは、一実施態様において、検出可能な標識であり、特に好ましくは、ルテニウムキレート(例、ルテニウム(ビスピリジル)32+キレート)である。適したルテニウム標識基が、例えば、EP 0 580 979、WO 90/005301、WO 90/11511、及びWO 92/14138において記載されている。]
[0029] 直接検出のために、標識基を、任意の公知の検出可能な基、例えば色素、発光標識基(例えば化学発光基など、例、アクリジニウムエステル又はジオキセタン)、又は蛍光色素(例、フルオレセイン、クマリン、ローダミン、オキサジン、レゾルフィン、シアニン、及びその誘導体)より選択することができる。標識基の他の例は、発光金属錯体(例えばルテニウム又はユウロピウム錯体)、酵素(例、ELISA又はCEDIA(クローン化酵素ドナー免疫アッセイ、例、EP−A−0 061 888))に使用するもの)、及びラジオアイソトープである。]
[0030] 間接検出システムは、例えば、検出試薬を、バイオアフィン(bioaffine)結合ペアの第1のパートナーで標識することを含む。適した結合ペアの例は、ハプテン又は抗原/抗体、ビオチン又はビオチン類似体、例えばアミノビオチン、イミノビオチン、もしくはデスチオビオチン/アビジンもしくはストレプトアビジンなど、糖/レクチン、核酸又は核酸類似体/相補的核酸、ならびにレセプター/リガンド(例、ステロイドホルモンレセプター/ステロイドホルモン)である。好ましい第1の結合対のメンバーは、ハプテン、抗原、及びホルモンを含む。特に好ましいのはジゴキシン及びビオチンならびにそれらの類似体である。そのような結合対の第2のパートナー、例えば、抗体、ストレプトアビジンなどは、通常は標識され、直接検出、例えば、上述の標識による直接検出が可能となる。]
[0031] 本発明の免疫学的検出方法において、用いる試薬の結合、例えば、ペグ化インスリン様成長因子への抗体の結合を可能にする試薬条件を選ぶ。当業者は、「錯体」という用語を使用することにより、そのような結合事象の結果に言及する。本発明のアッセイ方法において形成される錯体を使用して存在を決定することができる、又は、それを使用して濃度を決定する、即ち、量を定量化することができる。]
[0032] 本願内で使用する「インスリン様成長因子」という用語は、配列番号1(インスリン様成長因子I)もしくは配列番号2(インスリン様成長因子II)のタンパク質又はそれらの変異体を示す。インスリン様成長因子の変異体は、一実施態様において、配列番号1のインスリン様成長因子であり、27番目の位置のリジンが極性アミノ酸で置換されており、65番目の位置のリジン又は68番目の位置のリジンのいずれかが極性アミノ酸で置換されている。「極性アミノ酸」という用語は、アルギニン、グルタミン、及びアスパラギンを示し、即ち、リジンが、アルギニン、グルタミン、又はアスパラギンで置換されている。一実施態様において、極性アミノ酸はアルギニンである。別の実施態様において、ペグ化インスリン様成長因子は、モノペグ化インスリン様成長因子であり、配列番号1のアミノ酸配列を伴い、27及び65番目の位置のリジンが極性アミノ酸で置換されており、ペグ残基が68番目の位置のアミノ酸に共有結合的に結合している。さらなる実施態様において、ペグ化インスリン様成長因子は、モノペグ化インスリン様成長因子であり、配列番号1のアミノ酸配列を伴い、27及び68番目の位置のリジンが極性アミノ酸で置換されており、ペグ残基が65番目の位置のアミノ酸に共有結合的に結合している。さらなる実施態様において、ペグ化インスリン様成長因子は、モノペグ化インスリン様成長因子であり、配列番号1のアミノ酸配列を伴い、27番目の位置のリジン、又は27番目ならびに65及び/又は68番目の位置のリジンが極性アミノ酸で置換されており、ペグ残基が因子のアミノ末端に共有結合的に結合している。]
[0033] 本発明の第1の局面は、捕捉抗体、インスリン様成長因子/インスリン様成長因子結合タンパク質錯体、及びトレーサー抗体を含むペグ化インスリン様成長因子の検出のための免疫アッセイであって、それにおいて
a)捕捉抗体はモノクローナル抗(ポリエチレングリコール)抗体であり、
b)ペグ化インスリン様成長因子は、ジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質との錯体として検出され、
c)トレーサー抗体はモノクローナルジゴキシゲニン抗体である。]
[0034] ポリエチレングリコール(PEG)に対する抗体はビオチン化され、一実施態様において、固相(例、ストレプトアビジンコーティングされたマイクロタイタープレート)に結合される。参照スタンダードとしての、又は、テストサンプルからのペグ化インスリン様成長因子又はそのペグ化変異体は、第1のインキュベーション工程において、固相に抱合された抗(ポリエチレングリコール)抗体に結合する。本願内で使用する「ペグ化インスリン様成長因子」という用語は、(ポリエチレングリコール)残基が共有結合的に付着した「インスリン様成長因子」を示す。その後、ジゴキシゲニン化検出試薬、一実施態様においてジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質は、過剰に存在し、第2のインキュベーション工程において、先に形成された錯体に結合する。哺乳動物由来のサンプルにおいて、インスリン様成長因子は、一般的に、内因性のインスリン様成長因子結合タンパク質と錯体を形成する。ペグ化インスリン様成長因子を決定するために、内因性のインスリン様成長因子結合タンパク質は、アッセイのジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質により置換されなければならず、それは、従って、過剰に加えられる。西洋ワサビペルオキシダーゼに抱合された抗ジゴキシゲニン抗体及びABTS溶液を、検出システムとして使用する。]
[0035] 一実施態様において、捕捉抗体は完全抗体であり、即ち、それは軽鎖及び重鎖を含み、それにより軽鎖は可変ドメイン及び定常ドメインを含み、及び、それにより重鎖は可変ドメイン、CH1、CH2、CH3、及び場合によりCH4ドメインならびにヒンジ領域を含む。捕捉抗体は、異なる実施態様において、抗(ポリエチレングリコール)抗体の軽鎖、重鎖の可変領域、Fab、Fab’、F(ab)2、又はF(ab’)2フラグメントより選択してよく、即ち、それは、抗(ポリエチレングリコール)抗体の軽鎖、重鎖の可変領域、Fab、又はFab’、又はF(ab)2、又はF(ab’)2フラグメントである。]
[0036] 重鎖の定常領域のアミノ酸配列に依存して、免疫グロブリンは異なるクラスに割り当てられる:IgA、IgD、IgE、IgG、及びIgM。これらのクラスの一部は、さらに、サブクラス(アイソタイプ)に、即ち、IgGはIgG1、IgG2、IgG3、及びIgG4に、又は、IgAはIgA1及びIgA2に分けられる。一実施態様において、捕捉抗体は、多量体抗体(例、IgM)である。]
[0037] トレーサー抗体及び/又は抱合抗体のその抱合パートナーへの抱合は、異なる方法、例えば受動吸着、化学結合、又は特定の結合対を介した結合などにより実施することができる。本明細書において使用する「抱合パートナー」という用語は、例えば、固相、ポリペプチド、検出可能な標識、又は特定の結合対のメンバーを示す。一実施態様において、捕捉抗体及び/又はトレーサー抗体のその抱合パートナーへの抱合は、N末端及び/又はεアミノ基(リジン)、異なるリジンのεアミノ基、抗体のアミノ酸骨格のカルボキシ、スルフヒドリル、及び/又はフェノール官能基、及び/又は抗体の炭水化物構造の糖アルコール基を介した化学結合により互いに非依存的に実施される。一実施態様において、捕捉抗体及び/又はトレーサー抗体は、特定の結合対を介してその抱合パートナーに抱合される。一実施態様において、捕捉抗体はビオチンに抱合され、固相への固定化は、固相に固定化されたアビジン又はストレプトアビジンを介して実施される。一実施態様において、トレーサー抗体は、西洋ワサビペルオキシダーゼに抱合され、ジゴキシゲニンに対する抗体である。捕捉抗体は、別の実施態様において、受動吸着により固相に抱合される。受動吸着により固相に抱合された抗体は、異なる抗体部位を介して固相に抱合された抗体の混合物を含む。このように、受動吸着により固相に抱合された捕捉抗体は、2つ又はそれ以上の異なる抱合体の混合物であり、それにおいて、抱合体は抗体部位、即ち、抗体のアミノ酸残基において異なり、それにより、固相への抱合は影響を受ける。受動吸着は、例えば、Diamandis, E. P. and Christopoulos, T. K. (Editors): Immunoassay (1996), Academic Press, San DiegoにおいてButler, J. E., “Solid Phases in Immunoassay”, page 205-225により記載されている。]
[0038] 本発明の一実施態様において、捕捉抗体は、特定の結合対を介して固定化される。そのような結合対(第1成分/第2成分)は、例えば、ストレプトアビジン又はアビジン/ビオチン、抗体/抗原(例えば、Hermanson, G. T., et al., Bioconjugate Techniques, Academic Press, 1996を参照のこと)、レクチン/ポリサッカリド、ステロイド/ステロイド結合タンパク質、ホルモン/ホルモンレセプター、酵素/基質、IgG/プロテインA及び/又はG及び/又はLなどより選択される。一実施態様において、捕捉抗体は、ビオチンに抱合され、固定化は、固定化されたアビジン又はストレプトアビジンを介して実施される。別の実施態様において、トレーサー抗体は、電気化学発光標識(ルテニウムビスピリジル錯体など)に抱合される。]
[0039] 本発明の免疫アッセイでは、インスリン様成長因子とインスリン様成長因子結合タンパク質との特異的な相互作用を用いる。インスリン様成長因子結合タンパク質は、インスリン様成長因子に特異的に結合し、形成されたインスリン様成長因子/インスリン様成長因子結合タンパク質の錯体が検出される。この錯体は直接的には検出できず、そのため、さらなる結合パートナーが要求される。従って、本発明の免疫アッセイは、コアエレメントとして以下:
a)インスリン様成長因子に特異的に結合する捕捉抗体、
b)インスリン様成長因子結合タンパク質に特異的に結合するトレーサー抗体
を含む。]
[0040] このように、ペグ化インスリン様成長因子の検出のための本発明の免疫アッセイは、以下の化合物(図1も参照のこと):
−固相、
−ポリエチレングリコールに特異的に結合し、固相に抱合される捕捉抗体、
− 直接的に検出可能な標識に抱合される、又は、結合対の第1のパートナーに抱合されるインスリン様成長因子結合タンパク質、
− 場合により、インスリン様成長因子結合タンパク質が結合対の第1のパートナーに抱合される場合、結合対の第2のパートナーを含むトレーサー分子
を含む。] 図1
[0041] 固相に抱合された抗(ポリエチレングリコール)抗体は、ペグ化化合物のポリエチレングリコール残基に特異的に結合する。ペグ化化合物を含むサンプルを、固相に抱合させた抗(ポリエチレングリコール)抗体と接触させる場合、ペグ化化合物は抗(ポリエチレングリコール)抗体により結合され、これにより、抗(ポリエチレングリコール)抗体を介して固相に抱合される。抗(ポリエチレングリコール)抗体は、一実施態様において、モノクローナル抗体であり、任意の免疫グロブリンクラスでありうる。別の実施態様において、抗(ポリエチレングリコール)抗体は、IgMクラスのモノクローナル抗(ポリエチレングリコール)抗体である。例示的な抗(ポリエチレングリコール)抗体が、US 7,320,791又はWO 2002/094853において報告されている。固相への抗(ポリエチレングリコール)抗体の方法は、共有結合的に、又は、特定の結合対を介して、もしくは、物理的相互作用を介してでありうる。]
[0042] 固相は、一実施態様において、マイクロタイタープレートのウェルである。固相への捕捉抗(ポリエチレングリコール)抗体の抱合は、一実施態様において、特定の結合対を介して、例えば、特定の結合対、ストレプトアビジン/ビオチンを介しており、それにより、抗(ポリエチレングリコール)抗体は共有結合を介してビオチンに連結され、固相は共有結合を介してストレプトアビジンに連結される。]
[0043] 「インスリン様成長因子結合タンパク質」という用語は、本発明において、インスリン様成長因子結合タンパク質、インスリン様成長因子結合タンパク質1、インスリン様成長因子結合タンパク質2、インスリン様成長因子結合タンパク質3、インスリン様成長因子結合タンパク質4、インスリン様成長因子結合タンパク質5、及びインスリン様成長因子結合タンパク質6を包含する。ヒトインスリン様成長因子結合タンパク質1〜6の配列が、SwissProt Database(http://www.expasy.ch)において詳細に記載されており、以下のアクセッション番号により特定される:]
[0044] ]
[0045] 本発明の免疫アッセイにおけるインスリン様成長因子結合タンパク質は、一実施態様において、インスリン様成長因子結合タンパク質3、又はインスリン様成長因子結合タンパク質4、又はインスリン様成長因子結合タンパク質5である。]
[0046] 哺乳動物由来サンプル(例、ヒトサンプル)において、インスリン様成長因子は、内因性のインスリン様成長因子結合タンパク質1〜6の1つと錯体を形成するが、インスリン様成長因子結合タンパク質3が最も豊富である(Rajaram, S., et al., Endocr. Rev. 18 (1997) 801-831)。一実施態様において、本発明の免疫アッセイ又は方法におけるインスリン様成長因子結合タンパク質は、配列番号3のインスリン様成長因子結合タンパク質4である。インスリン様成長因子結合タンパク質に抱合される検出可能な標識は、共有結合を介して抱合される。一実施態様において、検出可能な標識は、酵素、抗原、蛍光基、化学発光基、金属キレート錯体、及び電気化学発光基より選択される。別の実施態様において、検出可能な標識は、ジゴキシゲニン、及びルテニウムビスピリジル錯体より選択される。]
[0047] 本発明の次の局面は、サンプル中のペグ化インスリン様成長因子の決定のための方法であって、以下の工程:
a)分析すべきサンプルを提供すること、
b)固相に抱合させた抗(ポリエチレングリコール)抗体をサンプルとインキュベートし、抗(ポリエチレングリコール)抗体/ペグ化インスリン様成長因子錯体を形成すること、
c)b)において形成された錯体をジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4とインキュベートし、b)において形成された錯体を含む錯体を形成すること、
d)c)において形成された錯体を西洋ワサビペルオキシダーゼ抱合抗ジゴキシゲニン抗体とインキュベートし、c)において形成された錯体を含む錯体を形成すること、
e)d)において形成された錯体をABTSとインキュベートすることにより、及び、着色産物の形成によりペグ化インスリン様成長因子を決定すること
を含む。]
[0048] 本発明の方法を用いたペグ化インスリン様成長因子の決定において、4つの工程を行う。第1の工程において、固相に、例えば、特定の結合対ストレプトアビジン/ビオチンを介して抱合されている抗(ポリエチレングリコール)抗体を、ペグ化ポリペプチドを含むこと、特に、ペグ化インスリン様成長因子を含むことが疑われる問題のサンプルとインキュベートさせる。一実施態様において、サンプルは、マウス、ラット、イヌ、カニクイザル、又はヒトからの血清である。一実施態様における第1のインキュベーション工程は、0.5時間〜5時間、例えば、約1時間である。抗(ポリエチレングリコール)抗体は、サンプル中に含まれるペグ化ポリペプチドに特異的に結合し、それにより、ペグ化ポリペプチドを、抗(ポリエチレングリコール)抗体を介して固相にも抱合させる。第1のインキュベーション工程後、固相は、場合により、緩衝液で洗浄する。]
[0049] 第2のインキュベーション工程において、第1のインキュベーション工程において形成された、固相抱合抗(ポリエチレングリコール)抗体及びペグ化ポリペプチドからなる錯体を、ジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4とインキュベートする。さらなる第2の錯体は、第1のインキュベーション工程において得られた錯体に含まれるペグ化ポリペプチドがペグ化インスリン様成長因子である場合にだけ形成される。ペグ化インスリン様成長因子の決定では、内因性のインスリン様成長因子結合タンパク質錯体をサンプルのペグ化インスリン様成長因子と置換するために、過剰のインスリン様成長因子結合タンパク質4を加える。第2の錯体は、固相抱合抗(ポリエチレングリコール)抗体、それに結合したペグ化インスリン様成長因子、及びそれに結合したジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4からなる。一実施態様における第2のインキュベーション工程は、12〜24時間であり、別の実施態様において、18〜22時間である。第2のインキュベーション工程後、固相は、場合により、緩衝液で洗浄する。]
[0050] 第3のインキュベーション工程において、固相抱合抗(ポリエチレングリコール)抗体、ペグ化インスリン様成長因子、及びジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4からなる錯体を、西洋ワサビペルオキシダーゼに抱合させた抗ジゴキシゲニン抗体とインキュベートさせ、第3の錯体を形成させる。第3の錯体は、固相抱合抗(ポリエチレングリコール)抗体、それに結合したペグ化インスリン様成長因子、それに結合したジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4、及びそれに結合した、西洋ワサビペルオキシダーゼに抱合させた抗ジゴキシゲニン抗体からなる。一実施態様における第3のインキュベーション工程は、0.5時間〜5時間、例えば、約1時間である。第3のインキュベーション工程後、固相は、場合により、緩衝液で洗浄する。]
[0051] 第4のインキュベーション工程において、固相抱合抗(ポリエチレングリコール)抗体、ペグ化インスリン様成長因子、ジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4、及び西洋ワサビペルオキシダーゼに抱合させた抗ジゴキシゲニン抗体からなる錯体を、酵素西洋ワサビペルオキシダーゼの基質である2,2’−アジノ−ビス−3−エチルベンズチアゾリン−6−スルホン酸(ABTS)とインキュベートさせ、それは酵素により着色産物(405nmで最高の吸光度)に変換される。着色化合物の濃度は、西洋ワサビペルオキシダーゼの量に、ひいては、分析されるサンプル中のペグ化インスリン様成長因子の量に比例する。定量的決定は、従って、公知のペグ化インスリン様成長因子濃度を伴う少なくとも2つの参照サンプルを分析する場合、平滑化関数/検量線が決定され、その後、ペグ化インスリン様成長因子の量が算出される。]
[0052] 第4のインキュベーション工程は、一実施態様において、490nm(参照波長、ブランク)での溶液の光学密度により換算された405nmでの溶液の光学密度(OD)が1.9〜2.1である場合に停止する。別の実施態様において、第4のインキュベーション工程は5〜15分間であり、さらなる実施態様において8〜12分間である。]
[0053] 免疫アッセイにおける一部のパラメーターは慎重に選ばれなくてはならないことが見出されている。これらのパラメーターの1つは、固相抱合抗(ポリエチレングリコール)抗体及びペグ化インスリン様成長因子からなる錯体とジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質との第2のインキュベーション工程のインキュベーション時間である。より長いインキュベーション時間は、例えば、ヒト血清の他の成分について、又は、インスリン様成長因子結合タンパク質と競合することにより、低下した感受性を有するアッセイをもたらすことが見出されている(図3及び4)。従って、一実施態様において、本発明のアッセイでの第2のインキュベーション工程におけるインキュベーション時間は12〜24時間である。さらなるパラメーターは、第2のインキュベーション工程におけるインキュベーション温度である。20〜25℃、即ち、室温(図5)の第2のインキュベーション工程におけるインキュベーション温度が、低温(例、4℃)(図6)と比較した場合に有益であることが見出されている。考慮すべきさらなるパラメーターは、用いられるジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質の濃度である。濃度が5.0μg/ml又はそれより低くなければならないことが見出されている。一実施態様において、ジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質の濃度は0.1μg/ml〜5.0μg/mlであり、さらなる実施態様において、0.1μg/ml〜1.0μg/mlである。] 図3 図5 図6
[0054] 提供されたサンプルがペグ化インスリン様成長因子を含まない場合、錯体は第2のインキュベーション工程において形成されず、そのため、着色産物は第4のインキュベーション工程において形成されないことを指摘しなければならない。]
[0055] 本発明の第3の局面は、サンプル中のペグ化インスリン様成長因子の量の定量的決定のための方法であって、以下の工程:
a)分析すべきサンプルを提供すること、
b)公知の量のペグ化インスリン様成長因子を含む参照サンプルを提供すること、
c)固相に抱合させた抗(ポリエチレングリコール)抗体を、サンプル、及び異なる量のペグ化インスリン様成長因子を含む少なくとも2つの参照サンプルの各々とインキュベートし、抗(ポリエチレングリコール)抗体/ペグ化インスリン様成長因子錯体を形成すること、
d)c)においてサンプル及び参照サンプルの各々において形成された錯体をジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4とインキュベートし、c)において形成された錯体を含む第2の錯体を形成すること(それにより、ジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4のインキュベーションは12〜24時間である)、
e)d)においてサンプル及び参照サンプルの各々において形成された錯体を西洋ワサビペルオキシダーゼ抱合抗ジゴキシゲニン抗体とインキュベートし、d)において形成された錯体を含む第3の錯体を形成すること、
f)e)においてサンプル及び参照サンプルの各々において形成された錯体をABTSと5〜15分間にわたりインキュベートすることにより、及び、形成された着色産物の量を決定すること、
g)サンプル中のペグ化インスリン様成長因子の量を、参照サンプル中の形成された着色産物の量に基づいて算出された検量線又は平滑化関数に基づいて定量的に決定すること
を含む。]
[0056] 本発明の第4の局面は、ペグ化インスリン様成長因子が投与された患者の経過観察のための本発明の方法の使用である。]
[0057] 本発明の別の局面は、サンプル中のペグ化インスリン様成長因子の決定のためのキットであって、以下:
a)ストレプトアビジンコーティングされたマイクロタイタープレート、
b)ビオチンに抱合された抗(ポリエチレングリコール)抗体、
c)西洋ワサビペルオキシダーゼに抱合された抗ジゴキシゲニン抗体、
d)ジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4、
e)ABTS
を含む。]
[0058] 一実施態様において、抗体b)及びc)はモノクローナル抗体である。別の実施態様において、抗(ポリエチレングリコール)抗体はIgMクラスの抗体であり、抗ジゴキシゲニン抗体はIgGクラスの抗体である。]
[0059] 以下の実施例、配列表、及び図面を提供し、本発明の理解を助け、その真の範囲は添付の特許請求の範囲において記載される。記載される手順は、本発明の精神から逸脱することなく変更することができることが理解される。]
図面の簡単な説明

[0060] インスリン様成長因子I及びインスリン様成長因子結合タンパク質4を用いて例示された本発明の免疫アッセイのスキーム;1:ストレプトアビジンコーティングされたマイクロタイタープレート、2:モノクローナルビオチン化抗(ポリエチレングリコール)抗体、3:ペグ化インスリン様成長因子I、4:ジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4、5:モノクローナル西洋ワサビペルオキシダーゼ抱合抗ジゴキシゲニン抗体。
参照サンプルを用いて得られた標準曲線(実施例2);X軸:濃度、ペグ化インスリン様成長因子(ng/ml)、Y軸:平均吸収シグナル。
i)参照量のペグ化インスリン様成長因子を用いてスパイクした(ひし形)、ii)5%(v/v)ヒト血清及び参照量のペグ化インスリン様成長因子を用いてスパイクした(三角)、及びiii)10ng/mlのインスリン様成長因子結合タンパク質4、5%(v/v)ヒト血清、及び参照量のペグ化インスリン様成長因子を用いてスパイクした(四角)サンプルを用いて得られた標準曲線;X軸:ペグ化インスリン様成長因子の濃度(ng/ml)、Y軸:平均吸収シグナル;アッセイ条件:IgMクラスの抗(ポリエチレングリコール)抗体、ジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4(濃度0.1μg/ml)、抗ジゴキシゲニン抗体西洋ワサビペルオキシダーゼ抱合体(50mU/ml)、全てのインキュベーション時間:1時間、室温、ペグ化インスリン様成長因子は、N末端がペグ化された、及び68番目の位置がペグ化されたタンパク質の混合物である。
i)参照量のペグ化インスリン様成長因子を用いてスパイクした(ひし形)、ii)5%(v/v)ヒト血清及び参照量のペグ化インスリン様成長因子を用いてスパイクした(三角)、及びiii)10ng/mlのインスリン様成長因子結合タンパク質4、5%(v/v)ヒト血清、及び参照量のペグ化インスリン様成長因子を用いてスパイクした(四角)サンプルを用いて得られた標準曲線;X軸:ペグ化インスリン様成長因子の濃度(ng/ml)、Y軸:平均吸収シグナル;アッセイ条件:IgMクラスの抗(ポリエチレングリコール)抗体、ジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4(濃度0.1μg/ml)、抗ジゴキシゲニン抗体西洋ワサビペルオキシダーゼ抱合体(50mU/ml)、全てのインキュベーション時間:1時間(ジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4でのインキュベーション20時間を除く)、室温、ペグ化インスリン様成長因子は、N末端がペグ化された、及び68番目の位置がペグ化されたタンパク質の混合物である。
i)参照量のペグ化インスリン様成長因子及びジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4の濃度0.1μg/mlを用いてスパイクした(ひし形)、ii)参照量のペグ化インスリン様成長因子、20ng/mlのインスリン様成長因子結合タンパク質4、及びジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4の濃度0.1μg/mlを用いてスパイクした(三角);iii)参照量のペグ化インスリン様成長因子、20ng/mlのインスリン様成長因子結合タンパク質4、及びジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4の濃度0.5μg/mlを用いてスパイクした(四角);iv)参照量のペグ化インスリン様成長因子、20ng/mlのインスリン様成長因子結合タンパク質4、及びジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4の濃度1.0μg/mlを用いてスパイクした(小四角);v)参照量のペグ化インスリン様成長因子、20ng/mlのインスリン様成長因子結合タンパク質4、及びジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4の濃度5.0μg/mlを用いてスパイクした(破線);vi)参照量のペグ化インスリン様成長因子、20ng/mlのインスリン様成長因子結合タンパク質4、及びジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4の濃度10.0μg/mlを用いてスパイクした(小三角);サンプルを用いて得られた標準曲線;X軸:ペグ化インスリン様成長因子の濃度(ng/ml)、Y軸:平均吸収シグナル;アッセイ条件:IgMクラスの抗(ポリエチレングリコール)抗体、抗ジゴキシゲニン抗体西洋ワサビペルオキシダーゼ抱合体(50mU/ml)、全てのインキュベーション時間:1時間(ジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4でのインキュベーション20時間を除く)、室温、ペグ化インスリン様成長因子は、N末端がペグ化された、及び68番目の位置がペグ化されたタンパク質の混合物である。
i)参照量のペグ化インスリン様成長因子及びジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4の濃度0.1μg/mlを用いてスパイクした(ひし形)、ii)参照量のペグ化インスリン様成長因子、20ng/mlのインスリン様成長因子結合タンパク質4、及びジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4の濃度0.1μg/mlを用いてスパイクした(三角);iii)参照量のペグ化インスリン様成長因子、20ng/mlのインスリン様成長因子結合タンパク質4、及びジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4の濃度0.5μg/mlを用いてスパイクした(四角);iv)参照量のペグ化インスリン様成長因子、20ng/mlのインスリン様成長因子結合タンパク質4、及びジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4の濃度1.0μg/mlを用いてスパイクした(小四角);v)参照量のペグ化インスリン様成長因子、20ng/mlのインスリン様成長因子結合タンパク質4、及びジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4の濃度5.0μg/mlを用いてスパイクした(破線);vi)参照量のペグ化インスリン様成長因子、20ng/mlのインスリン様成長因子結合タンパク質4、及びジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4の濃度10.0μg/mlを用いてスパイクした(小三角);サンプルを用いて得られた標準曲線;X軸:ペグ化インスリン様成長因子の濃度(ng/ml)、Y軸:平均吸収シグナル;アッセイ条件:IgMクラスの抗(ポリエチレングリコール)抗体、抗ジゴキシゲニン抗体西洋ワサビペルオキシダーゼ抱合体(50mU/ml)、全てのインキュベーション時間:1時間(ジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4でのインキュベーション20時間を除く)、4℃、ペグ化インスリン様成長因子は、N末端がペグ化された、及び68番目の位置がペグ化されたタンパク質の混合物である。
i)参照量のペグ化インスリン様成長因子及び5%(v/v)ヒト血清を用いてスパイクした(三角)、ii)参照量のペグ化インスリン様成長因子及び5%(v/v)マウス血清を用いてスパイクした(三角)サンプルを用いて得られた標準曲線の比較;X軸:ペグ化インスリン様成長因子の濃度(ng/ml)、Y軸:平均吸収シグナル;アッセイ条件:IgMクラスの抗(ポリエチレングリコール)抗体、抗ジゴキシゲニン抗体西洋ワサビペルオキシダーゼ抱合体(25mU/ml)、全てのインキュベーション時間:1時間(ジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4でのインキュベーション20時間を除く)、室温、ペグ化インスリン様成長因子は、N末端がペグ化された、及び68番目の位置がペグ化されたタンパク質の混合物である。
参照量のペグ化インスリン様成長因子及び5%(v/v)ヒト血漿を用いてスパイクされた参照サンプルを用いて得られた標準曲線;X軸:濃度、ペグ化インスリン様成長因子(ng/ml)、Y軸:平均吸収シグナル。]
[0061] 配列の説明
配列番号1:ヒトインスリン様成長因子Iのアミノ酸配列(Swiss−Prot ID P01343のアミノ酸49〜118)。
配列番号2:ヒトインスリン様成長因子IIのアミノ酸配列(Swiss−Prot ID P01344のアミノ酸25〜91)。
配列番号3:ヒトインスリン様成長因子結合タンパク質4のアミノ酸配列(Swiss−Prot ID P22692のアミノ酸22〜258)。]
[0062] 実施例1:
マイクロタイタープレートに抱合された抗(ポリエチレングリコール)抗体の調製
ビオチン化抗(ポリエチレングリコール)抗体(最終濃度2μg/ml)の溶液を、96ウェルのストレプトアビジンコーティングされたマイクロタイタープレート(MicroCoat)のウェルに加えた(各ウェルに100μl)。その後、溶液を、室温で、500rpmで1時間にわたりインキュベートする。その後に、溶液を捨て、ウェルを300μlの洗浄バッファー(1×PBS(リン酸緩衝食塩水)0.05%(w/v)n−オクチルグリコシド添加)で各々3回洗浄する。]
[0063] 実施例2:
サンプルの調製
a)スタンダードサンプル
ペグ化インスリン様成長因子Iの原液(ペグ化インスリン様成長因子Iの調製用、例、WO 2006/066891を参照のこと)(PBS(リン酸緩衝食塩水)バッファー中濃度2ng/ml、0.5%(w/v)ウシ血漿アルブミン1添加)を調製した。原液を以下の濃度に希釈した:]
[0064] ]
[0065] b)血清又は血漿を伴う参照サンプル
ペグ化インスリン様成長因子Iの原液(ペグ化インスリン様成長因子Iの調製用、例、WO 2006/066891を参照のこと)(PBS(リン酸緩衝食塩水)バッファー中の5%プールブランクマウス血清又は5%プールブランクヒト血清又は5%プールブランクヒト血漿中で濃度2ng/ml、0.5%(w/v)ウシ血漿アルブミン1添加)を調製した。原液を以下の濃度に希釈した:]
[0066] ]
[0067] c)テストサンプル
未知のテスト血清サンプルを、リン酸緩衝食塩水中の5%プールブランクマウス血清(0.5%(w/v)ウシ血漿アルブミン1添加)で1:20に希釈する。]
[0068] 実施例3:
免疫アッセイ
実施例1に従って得られたマイクロタイタープレートのウェルに、100μlの各々の参照及びテストサンプルを2通りに加えた。ウェルを500rpmで撹拌しながら1時間にわたりインキュベートした。その後、溶液を捨て、各ウェルを300μlのリン酸緩衝食塩水(0.05%(w/v)n−オクチルグリコシド添加)で各々3回洗浄する。その後に、100μlのジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4の溶液(100ng/ml)を各ウェルに加え、12〜24時間、好ましくは20時間にわたり500rpmで撹拌しながらインキュベートした。その後、溶液を捨て、各ウェルを300μlのリン酸緩衝食塩水(0.05%(w/v)n−オクチルグリコシド添加)で各々3回洗浄する。その後に、西洋ワサビペルオキシダーゼに抱合させた100μlのジゴキシゲニンの溶液(最終濃度50mU/ml)を各ウェルに加え、1時間にわたり500rpmで撹拌しながらインキュベートした。その後、ウェル中の溶液を捨て、各ウェルを300μlのリン酸緩衝食塩水(0.05%(w/v)n−オクチルグリコシド添加)で各々3回洗浄する。その後に、100μlのABTS溶液を各ウェルに加えた。反応は、最高スタンダード溶液(2ng/ml)がOD値1.9〜2.0に達した際に停止させた。これには通常5〜15分間要求される。スタンダードサンプル及びテストサンプルのODは、405nm及び490nmで測定された。参照スタンダードの標準曲線は、4−パラメーター適合プログラムを使用して得られた。標準曲線を用いて、テストサンプル中のペグ化インスリン様成長因子Iの量を算出した。検出の下限及び定量化の下限は、それぞれ20pg/ml及び31pg/mlと算出されている。全ての工程を室温で行った。]
[0069] ]
[0070] 実施例4:
抗(ポリエチレングリコール)抗体のビオチン化
ポリエチレングリコールに対する抗体をバッファー(100mMリン酸カリウムバッファー、pH8.5)に対して透析した。その後、溶液をタンパク質濃度10mg/mlに調整した。D−ビオチノイル−アミノカプロン酸−N−ヒドロキシスクシンイミドエステルをDMSO中に溶解させ、モル比1:5で抗体溶液に加えた。60分後、反応を、L−リジンを加えることにより停止させた。余剰の標識試薬を、25mMリン酸カリウムバッファー(150mM NaCl、pH7.5添加)に対する透析により除去した。]
[0071] 実施例5:
インスリン様成長因子結合タンパク質のジゴキシゲニン化
インスリン様成長因子結合タンパク質を、ジゴキシゲニン化バッファー(100mMリン酸カリウムバッファー、pH8.5)に対して透析した。その後、溶液をタンパク質濃度10mg/mlに調整した。ジゴキシゲニン3−O−メチルカルボニル−ε−アミノカプロン酸−N−ヒドロキシスクシンイミドエステルをDMSO中に溶解させ、モル比1:5で抗体溶液に加えた。60分後、反応を、L−リジンを加えることにより停止させた。余剰の標識試薬を、25mMリン酸カリウムバッファー(150mM NaCl、pH7.5添加)に対する透析により除去した。]
权利要求:

請求項1
ペグ化インスリン様成長因子の検出のための免疫アッセイであって、捕捉抗体及びトレーサー抗体を含み、a)捕捉抗体は、モノクローナル抗(ポリエチレングリコール)抗体であり、b)ペグ化インスリン様成長因子は、ジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質との錯体として検出され、c)トレーサー抗体は、モノクローナル抗ジゴキシゲニン抗体であり、それにより、ペグ化インスリン様成長因子及びジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質のインキュベーションが、室温で12〜24時間にわたり、ジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質の濃度が5.0μg/ml以下である免疫アッセイであることを特徴とする、免疫アッセイ。
請求項2
a)抗(ポリエチレングリコール)抗体が、固相に抱合され、及びb)抗ジゴキシゲニン抗体が、検出可能な標識に抱合されることを特徴とする、請求項1記載の免疫アッセイ。
請求項3
抱合が、共有結合を介した抱合であることを特徴とする、請求項2記載の免疫アッセイ。
請求項4
検出可能な標識が、酵素、抗原、蛍光基、化学発光基、電気化学発光基、及び金属キレート錯体より選択されることを特徴とする、請求項2又は3のいずれか一項記載の免疫アッセイ。
請求項5
ペグ化インスリン様成長因子が、ペグ化インスリン様成長因子I又はそのペグ化変異体であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項記載の免疫アッセイ。
請求項6
インスリン様成長因子結合タンパク質が、インスリン様成長因子結合タンパク質4であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項記載の免疫アッセイ。
請求項7
ペグ化インスリン様成長因子及びジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質のインキュベーションが、18〜22時間にわたることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項記載の免疫アッセイ。
請求項8
ペグ化インスリン様成長因子及びジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質のインキュベーション工程が、0.1μg/ml〜5.0μg/mlのジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質の濃度を伴うことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項記載の免疫アッセイ。
請求項9
サンプル中のペグ化インスリン様成長因子の決定のための方法であって、以下の工程:a)分析すべきサンプルを提供すること、b)固相に抱合させた抗(ポリエチレングリコール)抗体をサンプルとインキュベートし、抗(ポリエチレングリコール)抗体/ペグ化インスリン様成長因子錯体を形成すること、c)b)において形成された錯体をジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4とインキュベートし、b)において形成された錯体を含む錯体を5.0μg/ml以下の濃度のジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4と一緒に室温で12〜24時間にわたり形成すること、d)c)において形成された錯体を西洋ワサビペルオキシダーゼ抱合抗ジゴキシゲニン抗体とインキュベートし、c)において形成された錯体を含む錯体を形成すること、e)d)において形成された錯体をABTSとインキュベートし、そして着色産物の形成によりペグ化インスリン様成長因子を決定することを含む、方法。
請求項10
工程b)、c)、及び/又はd)後に洗浄工程を行うことを特徴とする、請求項9記載の方法。
請求項11
ペグ化インスリン様成長因子が、ペグ化インスリン様成長因子I又はそのペグ化変異体であることを特徴とする、請求項9又は10記載の方法。
請求項12
ペグ化インスリン様成長因子及びジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4のインキュベーションが、18〜22時間にわたることを特徴とする、請求項9〜11のいずれか一項記載の方法。
請求項13
ペグ化インスリン様成長因子及びジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4のインキュベーションが、0.1μg/ml〜5.0μg/mlのジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4の濃度を伴うことを特徴とする、請求項9〜12のいずれか一項記載の方法。
請求項14
ペグ化インスリン様成長因子I又はそのペグ化変異体を投与された患者の経過観察のための、請求項9記載の方法の使用。
請求項15
サンプル中のペグ化インスリン様成長因子の決定のためのキットであって、以下:a)ストレプトアビジンコーティングされたマイクロタイタープレート、b)ビオチンに抱合された抗(ポリエチレングリコール)抗体、c)西洋ワサビペルオキシダーゼに抱合された抗ジゴキシゲニン抗体、d)ジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質を含む、キット。
請求項16
b)及びc)における抗体が、モノクローナルであることを特徴とする、請求項15記載のキット。
請求項17
抗(ポリエチレングリコール)抗体が、IgMクラスであることを特徴とする、請求項15又は16記載のキット。
請求項18
インスリン様成長因子結合タンパク質が、インスリン様成長因子結合タンパク質4であることを特徴とする、請求項15〜17のいずれか一項記載のキット。
請求項19
サンプル中のペグ化インスリン様成長因子の量の定量的決定のための方法であって、以下の工程:a)分析すべきサンプルを提供すること、b)定義された量のペグ化インスリン様成長因子を含む参照サンプルを提供すること、c)固相に抱合させた抗(ポリエチレングリコール)抗体を、サンプル、及び異なる量のペグ化インスリン様成長因子を含む少なくとも2つの参照サンプルの各々とインキュベートし、抗(ポリエチレングリコール)抗体/ペグ化インスリン様成長因子錯体を形成すること、d)c)においてサンプル及び参照サンプルの各々において形成された錯体をジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4とインキュベートし、c)において形成された錯体を含む第2の錯体を形成すること、それにより、ジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4とのインキュベーションは、室温で12〜24時間にわたり、ジゴキシゲニン化インスリン様成長因子結合タンパク質4の濃度は5.0μg/ml以下である、e)d)においてサンプル及び参照サンプルの各々において形成された錯体を西洋ワサビペルオキシダーゼ抱合抗ジゴキシゲニン抗体とインキュベートし、d)において形成された錯体を含む第3の錯体を形成すること、f)e)においてサンプル及び参照サンプルの各々において形成された錯体をABTSと5〜15分間にわたりインキュベートし、そして形成された着色産物の量を決定すること、g)サンプル中のペグ化インスリン様成長因子の量を、参照サンプル中の形成された着色産物の量に基づいて算出された検量線に基づいて定量的に決定することを含む、方法。
請求項20
工程d)において、インキュベーションが18〜22時間にわたることを特徴とする、請求項19記載の方法。
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